尿管結石は、猛烈な激しい痛みを感じる病気だということは有名です。
その痛みは七転八倒するくらいのもので、尿管結石になってしまったとしても、できればそれほどの痛みになる前に手を打ちたいものです。
しかし尿管結石を発症した患者の多くは、「何の兆候もなく短時間で刺すような激痛になった」と証言しています。
つまり、尿管結石は石ができた段階では自覚症状を感じることは少なく、ある日突然激痛として症状があらわれることが多いのです。
それは一体どうしてでしょうか?
結石が腎臓の中で作られたとしても、腎臓の中の粘膜には痛みを感じる神経が通っていないため基本的に痛みは感じません。
そして結石が腎臓から尿管へ落ちてしまったとしても、石の大きさが小さく尿が通るのを遮ることがなければ、これまた痛みは感じません。
またそこから膀胱の中へ落ちてしまっても、特別激しい痛みを感じることはなく、少しの違和感か鈍痛を感じる程度になります。
痛みを感じるのは、結石が尿管に詰まってしまって尿が通るのを遮ってしまい、尿が逆流して腎盂腎炎を起こしてしまった場合です。
炎症で腎臓が腫れ上がりますから、腎臓の皮膜が引き伸ばされて痛みを感じます。
そのため結石のある尿管ではなく、背中や脇腹などに痛みを感じるようになるのです。
残念ながら激痛になるまでに自覚症状を感じにくい尿管結石ですが、初期の段階で感じることができることもあるそうです。
それは背中に筋肉痛のような痛みを感じるようになったり、わき腹が痛いから腎臓あたりを押さえると鈍痛がしたり、腎臓が朝起きると痛むが、尿が流れると痛みがおさまる、など。
このような自覚症状が出たら、激痛になる前に尿管結石を疑い、病院を受診したほうが良いかもしれません。
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